根室の金毘羅様

金比羅様さんが根室にある。神社の雰囲気が懐かしく、旅先から帰ってきたかように錯覚。北海道の明治以降の開拓地と思われる場所で見かける鳥居は真っ赤なシンプルな形であったり(笠木などがない)、祠が真っ赤であったり、異風と感じてはいた(開拓地には宮大工が入植しなかったのだろうか)。根室の金毘羅様は、周辺の森の静かな佇まいや参道、山門のつくりなど、形式を踏んでいる。いい言葉が見つからないが、一言でいうとauthentic。

文化3年、北洋漁業開拓者高田屋嘉兵衛が根室地方の漁場請負中、その守護神 としてお祀りしたのが初め。こんぴらさんは海上交通の守り神、漁師、船員など海事関係者の崇敬を集める神さまなので、淡路島生まれの海商高田屋嘉兵衛には、讃岐の金毘羅様は特に縁が深い神さま。根室の金毘羅様は北方の島々を行き来する海に生きた人々の安全を祈願し、彼らの信仰を集めた。司馬遼太郎の菜の花の沖という小説をもう一度読み直そうと思う。嘉兵衛さんは根室~箱館と、根室~国後島・択捉島間の航路を開拓、根室の発展に大きく寄与した。

北方四島にも沢山の神社があったが、ロシアによる不法占拠の際、島の人々によって御神体をこの金毘羅様に奉遷された。

海に浮かぶ砂州に赤い社がある。高田屋嘉兵衛が弁財天をお祭りし、「弁天島」となった。弁天島は北海道埋藏文化指定地域で上陸できない。例祭のときだけ船が出る。おろしあ国酔夢譚(井上靖著)の中で、ロシアに漂流した大黒屋光太夫がロシアの船で戻った時に繋留したのがこの弁天島。

最後に根室市民のお祭りの動画です。1つ目は弁天島の例祭、2つ目は根室っ子が盛り上がる金刀比羅神社例大祭です。

平成23年 根室市市杵島神社例大祭(弁天島)
平成8年金刀比羅神社例大祭 西部祭典区

コメント

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