お徳用

お徳用というと、同じ値段でたくさん入ってるやつ。なんで、仁義礼智信の「徳」という言葉が使われているのか。

再び菜の花の沖 p235

日本における商品経済の勃興期が室町時代である。この時期の大商人の多くは京都に集中し、その多くが対明貿易を行った。こういう商人のことを、室町時代の言葉では、「有徳人」と言った。徳は富という意味に変わった。

有徳人にかけた税金を「徳銭」と言います。土倉や酒屋や寺院が農民に金貸しをしていましたが、その借金をチャラにするのが「徳政」です。

p237

(井原西鶴の)「日本永代蔵」の文章にあっては「大勢の人々を養うからそれは徳のある人だ」というふうになっている。この場合の徳は、愛とか慈悲とかに置き換えても、文章は整う。

お徳用とは、沢山の人がありつけるようにスーパーマーケット店長の「徳」を用いたもの。思い切って特売日を徳政と言ってはどうか。徳の所在は購買者ではなく、売る側にある。安く売るあの店の主人には徳がある、というふうに。

スーパーと購買者との関係を、土蔵・酒屋・寺院の高利貸しと土一揆衆との関係とにダブらせる。「不買という土一揆」に特売日をやむなく設ける。

徳という言い方が、店のメンツを立てている感じでとてもいやらしい。ヤクザが誠意を見せろと言ってその実、金品を要求するのと、徳政を要求することとは少し言い方が似ているな。

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amazonより引用

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