2020/03/12 追記訂正、八角さんのアカはワインでした。シロップではアリませんでした!訂正して八角ファンの皆様と大将にお詫び申し上げます。
千葉でうまいものを聞かれたらここを答えます。もつ焼きの八角さん。ここのもつ焼きは一串が大きくて食いでがあります。新鮮な美味しいもつを香ばしく焼いてくれる。人気があっていつもは行列ですが、昨今の世情によりすぐ座れるので今とばかりに足繁く通っています。人のゆく裏に道あり、です。
「シロたれ四本、カシラ塩二本、ハツ塩二本、アカをロックで、大根サラダ、以上で」
と端的に注文します。まず運ばれてくるのがアカと氷の盛られた鉢。サントリー角の空き瓶に詰められた、魅惑のピンクの液体、これがアカです。甲種焼酎にワインが入っています(シロップではありません!)。角瓶のガラスの刻みを目盛りとして計量、出る時に飲んだ分だけ払う仕組みです。このお酒が大変な曲者で、口当たりが実によい。アカを氷の入ったコップにドボドボ注いで、胃の腑に流し込み急速飽和です。酒は空きっ腹が一番うまい。
次に酸っぱい梅ドレッシングのかかった紫蘇と大根のサラダをはむはむポリポリと食べながら、焼き物を待ちます。大将が備長炭を火箸で入れ火の粉が舞います。

シロたれは、比較的はやく、いつも最初に出てきます。その他のモツ焼きはゆっくり炙るため時間がかかります。さあ、運ばれたシロたれからいただきましょう(なんのリポートや)。湯気が上がる、その上から七味を気の済むまでかけて頬張ります。柔らかく分厚い醤油で飴色のシロに食いつくと、舌に砂糖醤油の砂糖を感じながらはむはむ、、たれといい、焼き加減といい、まず申し分ありません。嚥下したシロを追いかけるようにアカをごくりとやり、喉をサッパリします。(調理場へ見遣ると赤いシロップと焼酎をあわせています。あの赤いシロップはなんだろう。と書きましたが、2020/03/12解決、赤ワインでした。)

もつ焼きの葛飾立石「宇ち多」で梅割を頼むと甲種焼酎に梅シロップを入れて供されました。この関東式の焼酎にシロップを入れる飲み方を前から不思議に思っていて、この際調べたら、宇ち多のシロップは天羽飲料の「天羽の梅」という梅シロップでした。そしてチューハイの語源に関連していたことを後述します。
この天羽飲料は、焼酎に合わせるシロップを他にも作っており、焼酎に足すとウィスキーみたくなるシロップがあり、さらにこれに炭酸をいれてハイボールの代用ができあがります。焼酎にホッピーを入れるとビールの代用になる、あの感じです。ウィスキーのかわりにシロップで調味されたハイボールを、焼酎ハイボールといいます。焼酎の割り材として梅、ぶどうのシロップを加えこれに炭酸水を足すものも焼酎ハイボールとよばれ、高度成長期の東京下町を中心に広がり、略してチューハイと呼ばれます。バブルの頃、居酒屋チェーンや大手酒造によりチューハイが全国に広まります。
ハイボールはウィスキー+炭酸水
焼酎ハイボール、略してチューハイは、焼酎+シロップ+炭酸水、東京下町の由来なのでした。
下記のタモリ倶楽部がよくまとまっています。
ついでに、関東や江戸で、キンミヤ焼酎が人気がある理由です。関東大震災の時、伊勢の宮崎本店という酒蔵が救援物資を自前の樽廻船につんで関東に無償で届け、配って回り、震災前までのツケの回収もあえてとめて支援し、以来江戸の酒屋との取引がより緊密となり現在まで続いているようです。宮崎本店はキンミヤ焼酎のメーカーです。ええ話じゃのう。
菜の花の沖で、儲けだけのために廻船業をやっているのではなく、物資を運びその土地の人を豊かにする事が本義だ、みたいな理想を高田屋が言ってたな。緊急時に救援ができたのは日頃から廻船業の方々がそう考えて行動していたからだ、と言う気がしてきました。
千葉にお越しの際は八角さん、おすすめです。




https://www.umeshunkyo.or.jp/108/kaitakusya/247/index.html ←キンミヤ焼酎の積み出しの湊 四日市港
コメント
今度機会が有れば行って来ますね。
コメントありがとうございます。是非オススメします。
はい!