リログループ(東証8876)ののれん代減損処理による特別損失

以下独学なので誤りがあれば忌憚なくご指摘ください(筆者は理系で経済は独学です、素人がコロナについてあーだこーだ言うレベル)。

私なりのスクリーニング

私なりのスクリーニングをこの会社に対して現時点行うと、、

①安定して高ROEで(○、但し今期急落も単年度と思われる)、現時点で低PERであること(△)、

②無借金経営(✕)

③競合が少ないこと(○~△)、一旦利用を始めた客が固定する可能性が高いこと(○)

④ストック型ビジネスであること(○)

⑤あまり知られていないB to B企業であること(○) 

⑥本業に専念していること。副業に手をだしたりM&Aしたりで見かけ大きくなってるだけで利益率が下がっている企業ではないこと(△)

⑦株のニュースや新聞は読まない。証券会社の書く提灯記事が少ないこと(○)

リロケーションとは留守宅を賃貸すること

2008年の頃は有利子負債が少なかったのだが今は自己資本比率が24.9%まで下がった。外国企業のM&Aを行うときに借金をこさえたため。230億円の巨費を投じて2019年5月31日にカナダの大手リロケーション企業Brookfield RPS Limited(BGRS)を子会社にした。リロケーションとは転勤者などの留守宅を賃貸することで、リログループとBGRSは同じリロケーションサービスを行っている。これまでもリログループはM&Aを積極的に行っており、図体がでかくなってきたがその割に自己資本利益率(ROE:Return on Equity)は下がっていない。総資産利益率(ROA:Return on Assets)は当然下がっている。日本会計基準に従い、減損処理を行ったので、ROEが急落したが今年度のみと考える。来年以降の会計にのれん代が逆に費用として計上されなくなったと考えることもできる。

留守宅管理業や企業の福利厚生のアウトソーサーの先駆

リロの創業者佐々田正徳さんは面白い。親父のやっていた工務店がオイルショックで8000万円の借金を作ったところからスタート。当時海外赴任が増え、マイホームブームで家を皆建てるが、同時に海外赴任も増えた時期で、海外赴任中の空き家が劣化していくことを防ぐための管理とその貸し出しを新しいビジネスとして創案した。先駆者利益も大きい。一代でここまで大きくした。借金の大きさについて(私は借金が苦手)、社風としてあまり気にしていないような節がある。イケイケな親分という感じがする。ROE20%台を続けていければ継続可能だが。

現在、留守宅管理以外にも企業福利厚生のアウトソーサーもしている。基本的にB to B。社宅管理、賃貸管理、福利厚生運営代行など。株主になるとRELO CLUBに自動的に入り(株主優待)、同社の福利厚生サービスを利用することができる。入場券が安くなったり、ホテルが安くなったりする。

リログループはM&Aを繰り返した

リロはM&Aについては積極的に行ってきた。アメリカの海外赴任に関するデータ会社Associates for International Research, Inc.を、2016年に、また、イギリスのJAC Strattons Limited.を2017年にM&Aするなど、海外企業を買収して成功してきた。今回のカナダのBrookfield RPS Limitedの買収(2019年)のときは230億を借り入れた。ちなみにイギリスのJACは、日本でも上場しているジェイエイシーリクルートメント (2124)の不動産部門をリログループが買収したもの。M&Aの業種については本業を離れてはいないのは良い。ちなみにリログループの時価総額は約3700億円。

借金が多くても収入が安定していた

借金に対する度胸が創業の佐々田社長の心意気を反映しているように思える。コロナでの悪影響がなければよいが「海外赴任者の留守宅管理」というキーワードから人の移動が減っていることによる悪影響は必ずある。ストック型ビジネスなのはよい。上海などの海外拠点もあり、当面人の流動性が下がると見込まれ、先行きの不明なことが現時点では多い。

この株もリーマンショックのときに買った。当初JASDACだったが、現在東証一部 8876。鞍替えのごとに株価が跳ねた。

のれん代減損処理による特別損失

2020.3月期ROEが突然下がっている。のれん代減損処理が行われた。https://www.relo.jp/ir/news/docs/200522_03.pdf より抜粋。

のれんについて帳簿価格を回収可能価額まで減額した。

230億で買ったBGRSの回収可能価額が135億なので引き算で95億を減損損失とした。つまり135億しか元がとれないと言う計算をしたということ。資産の収益性が低下し投資額の回収が見込めなくなった場合、帳簿価額を減額する処理をする。

減損損失とは、のれん代とは

例)100万円で買ったトラックで収益が80万円だったら20万円の減損損失

回収可能価額とは、トラックの中古価格で計算できる。また使用価値(将来まで使用し得られる利益とトラックを処分したときの価格 将来キャッシュフローとも)でも計算できる。今あるトラックをすぐ売却したほうが、将来に渡ってそのトラックで仕事をするよりもキャッシュフローが大きくなるならば売却したほうがマシ。その人がトラックを持っているということは売却価格よりも将来得られる価値(使用価値)が上回っていることが前提となる。したがって回収可能価額には将来キャッシュフローを含めて計算する事が多い。

のれんについて帳簿価格を回収可能価額まで減額した。

のれんというのは、

買収プレミアムはそれを上回る利益を想定して計算して支払うが、思ったより利益が上がらないときもある。のれん代は固定資産に計上されるため、減損会計の適用対象ともなる。すなわち、のれんの価値が著しく下落している場合等は減損処理をする必要がある。リロの場合、230億で買収したが、95億円の無形固定資産であるのれん代を減損損失とし、簿価を回収可能価額に減損処理した。のれん代の償却期間は日本の会計基準では6年程度、IFRSではのれんは償却しないルールとなっている。リロは日本の会計基準を使っていた。

下落理由は短期筋だろう

将来に渡ってのれん代をちまちま会計に乗せず、いっぺんに帳簿に計上処理したと思って、ゼロからスタートするほうが頭スッキリしてイイっちゃ良いと私なら思う。IFRSではのれん代が費用に計上されないので、来年からはそれと同じになると思えばそれほど大きなことではない気もする。減損処理したかどうかということよりもむしろ本業がどうなるかのほうが気になる。IFRSにこの減損処理ルールがないから、外国人投資家が日本会計基準がわからなくて売ったとかないかな。。売ったのは直近の決算に左右される短期筋という気がしないでもない。

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