アシダカ軍曹

アシダカグモは”G”を駆除してくれる益虫である。

Gのいる家を探して移住し駐屯、その家のGを全滅させ終わるや、次の家に再び移動する。そのことから”アシダカ軍曹”とも言われる。そのアシダカグモが突然ウチに現れた。Gを駆除する任務を帯びて。益虫ではあるのだが、なにせ足が長くて不気味な外観をしていて最初は驚いた。

だがすぐに気持ちが変わった。ハエトリグモと子供の頃よく遊んだことを思い出したからだ。クモは可愛い。メカニカルな動き、形、俊敏さ。子供のボクはハエトリグモを手に乗せてジッとにらめっこしてクモのつぶらな瞳に話しかけ心の交流をした。ハエトリグモに話しかけている間、手の上でハエトリグモはじっとこちらを見続けた。それはとても長い間。何を話しかけたかは忘れたが私は「君を理解している、クモのことが好きだ」というような内容だった。

そのことを思い出してだんだんアシダカグモが可愛く思え、近づいて遊んでみようと頭が切り替わって近づいた。しかしハエトリグモと違ってアシダカグモは目にも留まらぬ速さで逃げてしまう、SFに出てくる怪物みたいな風情で。全く私と遊ぼうという気はない。家具の裏に隠れてしまいしばらく出てこなかった。とても臆病なクモだ。翌日現れて、私が近づくとまた隠れた。アシダカ”軍曹”だから任務中に遊んだりはしないのだ。

あいにくウチにはGがいなかったようで3日後の夜中、トイレに行くときにアシダカ軍曹が玄関にいることに気づいた。「任務完了しました、ドアを開けてください」と私に言ってきた、ドアを開けたら外に出ていった。「お疲れ様、アシダカ軍曹。」

アシダカグモ - Wikipedia

アシダカ軍曹、絶対見た目で損してると思います。このクモは殺さないほうがいいです。ごきぶりをやっつけてくれます。ゴキと違って人に襲いかかってくることは絶対にありません。

コメント

  1. CHIRICO より:

    う〜む、遭遇すると突然顔面に覆い被さって、エイリなアンの卵を植え付けられそうなルックスですね
    人類史上最悪にして最恐の生物Gとエイリなアンの寄生体、その壮絶な戦いを見てみたい気もしますが、見たら気絶しそうな気もしてます。

  2. yopioid より:

    ルックスではGとどっこいどっこいの凶悪ぶりですが、益虫であるという判官贔屓の心理と見た目への嫌悪感との内なるせめぎ合いに葛藤し煩悶します。えいと思い切って近づくと、驚くほどの速さで逃げていくからまたうぎゃああと肝を冷やすのです。

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