日本海事新聞の見出しから 2023.10.4-

日本海事新聞の見出しから知らない言葉を調べる。大体会社のHPでアナウンスしてある。

2023/10/12付電子版 

・商船三井、洋上風力向けで船員訓練。24年開講へ、SEP船・SOVの操船・運用

商船三井のHP https://www.mol.co.jp/pr/2023/23130.html

自己昇降式作業台船(SEP船:Self Elevating Platform)とは、プラットフォーム(台船)と昇降用脚をもち、プラットフォームを海面上に上昇させてクレーン、杭打ち等の作業を行う台船。

SOVとは洋上風力発電所のメンテナンス作業支援に特化した専用船のこと。商船三井はアジア初となる新造SOV「TSS PIONEER」を、世界的な再生可能エネルギー事業者であるデンマークのオーステッド社が台湾沖で開発する洋上風力発電プロジェクトに投入した。https://www.mol.co.jp/bam/006/

・INPEXなど4社、低炭素アンモニア生産へ、米ヒューストン港で大規模事業

アンモニアと低炭素アンモニアは違うのか。

アンモニアは天然ガスなどの化石燃料から製造され、現在はそのほぼ全てが化学肥料用途に使われています。近年のカーボンニュートラルへの世界的潮流を受けて、炭素原子を含まず燃焼時にCO2を排出しないゼロエミッション燃料であること、水素密度が大きい(121kg-H2/m3)こと、既存インフラを活用した大規模なバリューチェーン構築が可能なことから、エネルギー安全保障を支える新たな燃料として注目されています。https://www.toyo-eng.com/jp/ja/solution/fuel-ammonia/

低炭素アンモニアは、製造プロセスにおけるCO2の排出が抑制されたアンモニア、水素から合成されたアンモニアがグリーンアンモニア、化石資源を原料として製造されたアンモニアがブルーアンモニア。炭素を多く含むアンモニアは肥料に使われる。

東洋エンジニアリングHPより引用

2023/10/11

・常石造船、メタノール燃料カムサ追加受注。セーフバルカーズから2隻、累計17隻に

カムサマックス級バルカー船のこと。

常石造船が開発したD/W 82,000mt タイプバルクキャリア “KAMSARMAX”。パナマ運河を通過できつつパナマックス級より積載量が多い。呼称は,ボーキサイトの主要積出港であるアフリカ・ギニアの Port Kamsar (カムサ港) に入港できる最大船長 (229m 未満) を有していることに由来。https://www.jasnaoe.or.jp/old_sites/wjsna/mm/014/article01.html https://www.tsuneishi.co.jp/news/release/2023/10/5918/

2023/10/10

・伊予・広島・中国銀、ポセイドン原則に参画。地銀初。船主・造船の脱炭素 後押し

ポセイドン原則とは。https://www.classnk.or.jp/hp/ja/info_service/Poseidon_Principles/

ポセイドン原則は、2019年6月、気候変動に関する取り組みを船舶融資の意思決定に組み込むための(金融機関側の)原則として発足しました。ポセイドン原則の署名者となった金融機関は、自社の船舶融資ポートフォリオについて、国際海運からのGHG排出削減に関するIMO目標に対する整合度合いを同原則のテクニカルガイダンスに従って定量的に評価し、その結果を公表することが求められます。

要するに省エネ船をつくるため、融資する側が船会社にちゃんとやっとるかどうかを評価する仕組み。省エネ船や省エネ塗料(中国塗料とか)がブームなのはおそらくポセイドンプリンシプルからじゃな。

・大島造船所、中小型BC3隻受注。ハジオアヌ家と取引拡大。アラシアから初成約

ハジオアヌ家とは。https://www.jmd.co.jp/article.php?no=278814 ギリシアのドライバルク専業会社のCEO。8割を日本造船所で建造。S&LB(セール・アンド・リースバック)を行っている。

S&LB(セール・アンド・リースバック)とは。単にリースバック、とも。資産(機械 不動産など)を売却してお金を受け取り、同時にその資産をリースで使い続ける。資金繰りが良くなる。

商船三井さんふらわあ、グッドデザイン賞を受賞。国内初のLNG燃料フェリー。

2022年度に大阪~別府航路に就航した「さんふらわあ くれない」

Ship of the Year 2022 大型客船部門賞受賞

「さんふらわあ くれない」「さんふらわあ むらさき」がグッドデザイン賞2023を受賞

2023年06月05日 商船三井のフェリー・内航RORO船事業を2つ持っているが、商船三井フェリー株式会社と株式会社フェリーさんふらわあ(社長:赤坂 光次郎、本社:大分県大分市)の事業を統合、新会社の社名を「株式会社商船三井さんふらわあ」(英文名:MOL Sunflower Ltd.)に決定しました。

・OKI、音響計測バージ稼働。33年ぶりリニューアル

沖電気のいち部門。http://www.oki.com/jp/press/2023/10/z23048.html

水中音響計測、魚探やソナーの技術のこと。https://www.jstage.jst.go.jp/article/jrsj/36/3/36_36_182/_pdf

・津軽海峡フェリー、15年ぶり青蘭航路復活。「24年問題」需要も見込む

青森港と室蘭港の間に設けられた航路 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9D%92%E8%98%AD%E8%88%AA%E8%B7%AF

2023/10/04

・ロシア、原油輸送で北極海活用。中国向け。米ポテン報告

米ブローカー大手ポテン&パートナーズによると、近年ロシアが北極海内のノーザン・シー・ルート(NSR)を通じて中国向け原油の輸出を増やしているようだ。ウクライナ侵攻に伴うロシアへの経済制裁が続く中、北極海の氷の融解を背景にロシアの中国向け原油輸出で北極海の存在感が高まっている模様。NSRはノバヤゼムリヤ海峡の入り口からシベリア上方の北極圏沿岸を通り、ベーリング海峡のジェラーニエ岬までを結ぶ。航行には砕氷船(アイスクラス)による支援が必要。経済制裁が科される中で、ロシアが輸出先のシフトを加速させていることもNSR利用の増加を後押ししているようだ。ウクライナ危機でG7(主要7カ国)の経済制裁が発動する中、ロシアからの原油などの輸出を巡っては、「ダークフリート」(闇の船団)と呼称される船団が輸送を担っている。https://www.jmd.co.jp/apl/article.php?no=290396

ダークフリートとは。https://www.jmd.co.jp/article.php?no=284566 制裁下でのロシア産原油などの海上輸送に従事するダークフリート(闇の船団)について、「アナリストの見解」として、原油タンカーとプロダクト(石油製品)タンカーを合わせて最大600隻に達するとの推定値を報告した。

Map of the Arctic region showing the Northern Sea Route, in the context of the Northeast Passage, and Northwest Passage

Susie Harder – Arctic Council – Arctic marine shipping assessment – http://www.arctic.noaa.gov/detect/documents/AMSA_2009_Report_2nd_print.pdf

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