デヴィ夫人とゼウスが語源的に同源だった

バリ島に行く予定を立て、インドネシア語のにわかじこみに挑戦している。

guling グリン 回る・・・・バリ島の豚の丸焼き Babi gling バビグリン(回転豚)。一頭を串に刺してグリングリン回して焼く。

harap-harap 心配そうに・・・・ハラハラ、日本語っぽい

amat とても ・・・・日本語のあまた(数多)と同じように量を強調する古語

galak 怖い・・・・博多弁のガラルう、がられる 怒られるに似てる

kecil 小さい 少量の・・・・ケチる、小さいやつ。

pelan ゆっくり・・・・プランプランする

dingin 冷たい・・・・ギンギンに冷える。

putus 切れる・・・・ぷつっと切れる。

mengali 掘る 何度も掘る mengaligali ムンガリガリ・・・・ガリガリ。。。掘る音だ。

日本語の、擬音とかオノマトペとか語源不明の感嘆表現に似たものが、インドネシア語彙にチラホラする。様々とかアラマア!とか。語順はかなり違う。さて、

dewa は「神」である。出羽守(デワノカミ)とでも覚えよう。

dewi 女神 美女

デヴィ夫人?と思って調べたら同じスペルだ。インドネシアのスカルノ大統領が与えた名前であった。一神教のイスラムなのに女神なのはともかく、いい名前をもらったデヴィ夫人。れっきとした日本人であり、バリ人ではない。インドネシアはもともと多神教のヒンドゥー教であったが、あとから一神教のキリスト教とイスラム教がやってきた。もともとバリ島以外にいたヒンドゥー教信者もイスラム教徒の圧迫によってバリ島に避難し現在に至る。バリ島をpulau dewata 神々の島と呼ぶ(dewaの複数形がdewata)。一神教では存在しない「神の複数形」、即座に多神教のバリ島の神々を指す。

バリ島の神々(dewata)。Dewa Wisnu ヴィシュヌ神(維持の神)Dewa Brahma ブラフマー神(創造の神)Dewa Siwa(Shiva) シヴァ神(破壊と再生の神)dewaの語源はサンスクリット語の deva(देव) である。英語の「divine」(神)と同源だろうか、と調べたら遠い同源だった。

印欧祖語 Proto-Indo-European: *deiwo- / *deiwos

├─ ラテン語系
│ ├─ Latin: deus → 神 ←ゼウスとも同源だった!
│ ├─ English: divine → 神聖な
│└─diva イタリア語で歌姫のことをディーバと呼ぶ
├─ サンスクリット語系(インド・アーリア語派)
│ └─ deva (देव) → 男神
│ └─ Dewi / Dewa / Dewata (インドネシア語、バリ語) → 女神 / 神々 デヴィ夫人!

└─ 他の派生
├─ ギリシャ語: theos → 神
└─ ドイツ語: Gott → 神

というわけで、デヴィ夫人とデウス様とdivineが同根であったというお話でした。お読みいただきありがとうございます。

コメント