日本海事新聞の見出しから 2023.12.4-

2023_12_04

2023WSフラットレート、燃油高で21%上昇、2024年はWSフラットレート11%引き下げ

・タンカーの基準運賃をWS(ワールドスケール)フラットレートという。

・新基準運賃は年末に発表され、翌年1月1日から適用。基準運賃の引き上げは2年連続したあと、2024年やっと下がった。

・基準運賃「WSフラットレート」は、WS協会(英ロンドン、米ニューヨーク)が毎年、燃料油価格や港費などの変動を踏まえて航路ごとに設定する。

・タンカーの運賃は船主と用船者の交渉により、WSを用いて算出される。

四国化成工業、クラレから事業譲受。バラスト水管理システム

船舶のバラスト水の国際間移動によって生物の越境移動により生態系への影響が深刻となり、国際海事機関は2004年にバラスト水管理条約を採択、2017年発効、浄化槽消毒薬大手の四国化成はクラレの「マイクロフェード®」「neoクロールマリーン®」を供給してきた。クラレから四国化成がマイクロフェード事業を譲り受ける。(四国化成ニュースリリースより抜粋)

四国化成はアコーディオン門扉を最初に作った会社。基本的には化学会社。


2023_12_06

阪和興業、バイオ燃料 海上試験終了。日本初 SVO利用

SVO=粗バイオ燃料。https://www.classnk.or.jp/hp/pdf/info_service/bio/Biofuel_overview.pdf より

パーム油ってうまか棒ってアイスに入ってたやつ!

通常使用の重油とSVOを混合したバイオ燃料を複数の内航船で実際に使用してその有効性を検討した。SVOはおおがかりな加工設備が不要。調達が容易。費用を抑えられる。加工処理を行わないので加工の経過でCO2が出ないのが利点。

SVO粗植物油←加工していないという意味。ストレートベジタブルオイル。搾ったまんまストレート的な。

HVO水素化分解油 H hydrotreated 植物油に水素を加えたパラフィン系炭化水素、水素化分解油。高品位なバイオ燃料。

SAF HVOの中でも特に航空機用ジェット燃料としての規格を満たした燃料を、Sustainable Aviation Fuel.

FAME(Fatty Acid Methyl Esters、脂肪酸メチルエステル) 植物油・廃食油など油脂類とメタノールからエステル交換反応によって生成するもの。燃焼後の窒素酸化物(NOx)の増大や、低温流動性や腐食・劣化性能などの点で劣る


2023_12_07

世界の造船所、線表確定3.7年先まで。

日本の造船所の線表確定が最長で4年以上先物まで進んでいる。新造発注の回復や新燃料船の増加、インフレ、人手不足などを受けて、かつての目安よりもリードタイムを長めにとる造船所も多くなっている。自社の操業水準だけでなく、機器の調達納期も長くなっており、「手持ち工事は3年程度は持っていないと怖い」(国内造船所関係者)との指摘もある。(海事プレスオンラインより引用)

スカイウェイエクスプレス、ハンドキャリー、ゼロから着実に実績

運送会社で間に合わないときに人が飛行機に乗って手荷物で運んでくれる外注サービス。https://www.skywayosaka.com/sky-way-express 


2023_12_08

パワーエックス、苫小牧港と包括連携協定。

パワーエックス、海から生み出された電力をその場で電池に蓄電し、船で運んで提供するエネルギー事業。

大型電気運搬船「Power ARK」を開発(2025年完成予定)。初号船「Power ARK 100」は船長約100mで、船舶用蓄電池を100個積載し、220MWh(一般家庭およそ22,000 世帯分の1日あたり電気使用量)の蓄電能力を保持する予定。

(私見。要するに電池が事業の中核。安定的に事業ができるんだろうか。船舶用電池、GSユアサ、古河、とも、とくに大きなイノベーションは無いようだが。まさか鉛蓄電池の単にスケールメリットだろうか。パワーエックスの大株主にJ-power。電源開発9513。パワーエックスの社長さんは伊藤ハム創業者の孫。電源開発は戦時中の日本発送電がもと)


2023_12_15

税制大綱、国際船舶の特措存続。登免税、要望上回る3年

【制度の概要】 外航日本船舶のうち、国際海上輸送の確保上で重要な国際船舶に対する税制上の支援措置として、国際船舶の所有権保存登記及び抵当権設定登記に係る課税の軽減措置を講ずる。

【必要とする理由 要望書を一行でまとめると】国際船舶の増加は国際競争力強化のみならず、非常時における安定的な国際海上輸送を確保するために、日本政府の管轄権が及ぶ日本船舶である国際船舶の増加を図ることが必要。国際船舶の導入を促進するためには、国際船舶の所有コストを軽減する本特例措置を継続することが必要。高品質な船舶を「特定船舶」とし、国際的・社会的に求められている環境性能等に優れた特定船舶の導入を促進することが日本商船隊の国際競争力の強化のために重要であるから。

TA(THE ALLIANCE) 24年新体制、日本発着を維持。FP1、ダミエッタ港(エジプト)追加寄港

シンガポールに本社を置く日系コンテナ船社Ocean Network Express Pte.Ltd.(ONE社)が参加するザ・アライアンス(“THE ALLIANCE” 見出しのTA)のメンバーはハパックロイド、陽明海運、HMM。企業連合。FP1航路にスエズやカイロに近いダミエッタ港(エジプト)が追加される。


2023_12_19

グリーン・デジタル海運回廊、国交省・星港運輸省が覚書

星港:シンガポール共和国の首都。 貿易港・工業都市として発展。「新嘉坡」「星嘉坡」「獅城」とも書く。日本占領下では「昭南」と名付けた。


2023_12_20

川汽・住商など日豪5社、瀬戸内CO2ハブ構想。CCSチェーン構築へ

CCSチェーン Carbon dioxide Capture and Storage CO2を分離・回収し、貯留層と呼ばれる地下の安定した地層に閉じ込めること

https://www.jogmec.go.jp/publish/plus_vol09.html#:~:text=%E8%84%B1%E7%82%AD%E7%B4%A0%E5%8C%96%E3%81%8C%E5%9B%B0%E9%9B%A3,%E5%89%8A%E6%B8%9B%E3%81%97%E3%82%88%E3%81%86%E3%81%A8%E3%81%84%E3%81%86%E3%82%82%E3%81%AE%E3%81%A7%E3%81%99%E3%80%82 

2023_12_22

WinGD、日本で生産能力拡大。三井E&S玉野でも製造

WinGD 船舶用主機関に使用されるエンジンの開発に取り組むスイスの企業。低速2ストローク低圧デュアルフューエル機関(X-DF機関)や低速2ストローク電子制御エンジン(X機関)を開発。アンモニア機関も。

デュアルフューエルとは、2種類の燃料を併用。LNGとディーゼル燃料を併用できる。制御で切り替えられる。


2023_12_25

商船三井、NKからAiP取得。アンモニアFSRU

アンモニアFSRU 浮体式アンモニア貯蔵再ガス化設備

肥料は燃やすとき二酸化炭素を出さないのでアンモニアを燃料として使おうという動き。洋上に貯蔵する、船の形をしているが貯蔵用。https://www.mol.co.jp/pr/2022/22015.html


2023_10_26

日揮、物流施設に次世代太陽電池。「ペロブスカイト」、苫小牧で実証

ペロブスカイト太陽電池 は、桐蔭横浜大学の宮坂力(みやさかつとむ)特任教授が発明した日本で発明された技術。製造温度が低くできるためフィルムタイプの太陽電池が製造可能。

2021年9月、東芝はフィルム型のペロブスカイト太陽電池で独自の成膜技術を開発し、フィルム型では世界最高のエネルギー変換効率15.1 %を達成した。広く普及しているシリコン型太陽電池並みの変換効率を実現している。東芝は2025年までに、変換効率が20 %以上、受光部の面積9平方メートルの実用化に向けて開発を進めており、発電コストは1 kWh20円以下を目指す。東芝のフィルム型のペロブスカイト太陽電池は、ヨウ化鉛とヨウ化メチルアンモニウムを混ぜた独自のインクと製造装置で、均一な膜を形成する。インクを塗る速度も、量産化に必要とされる毎分6 mを確保した。この研究は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託事業「太陽光発電主力電源化推進技術開発」の一環で「第82回応用物理学会秋季学術講演会」で発表された。日本の経済産業省はペロブスカイト型を次世代太陽電池の本命と位置付けており、2030年度までに1 kWh14円以下の発電コストを達成する目標を掲げている。総額2兆円のグリーンイノベーション基金事業でも最大498億円を充てる予定。2023年、電力変換効率の記録は33.2%に更新した。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9A%E3%83%AD%E3%83%96%E3%82%B9%E3%82%AB%E3%82%A4%E3%83%88%E5%A4%AA%E9%99%BD%E9%9B%BB%E6%B1%A0

日本製で置き換えて森林を取り戻してほしい。

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