昼休みコーヒーを飲み、陽気を散歩して帰ったら閃輝暗点が15分ほど出た。持病の片頭痛は単独で起こり、閃輝暗点もまた単独で起こり互いに関連なく、閃輝暗点に片頭痛が後続したためしがない。読み物には閃輝暗点、即ち視覚前兆(aura)に引き続いて頭痛が起こる場合を古典的片頭痛というような記載を見かけ、症状の当事者ではない人達が閃輝暗点を”視覚前兆”と言うものだから、片頭痛が組み合わさるものと認識されている場合がある。否、それぞれが単独でおこるのだ。統計的にn=1で断定的な事を言うのもなんだが、閃輝暗点単独 / 片頭痛単独で起こる場合は一般認識より多いのではないか。私は閃輝暗点に慣れているから、ああキタキタ(笑)と楽しむほどで苦しくもなんともない。そのあとに頭痛が来ないのも経験的に知っている。
視野の中心から始まり、不定形の円にゆっくり膨れ上がり、15分くらいで忽然と消える。例えば用紙の中心に着火し、線香のように無炎燃焼して同心円がじわじわと広がり、15分で燃え尽きるような具合。ギラギラ点滅する速度は8-10Hzくらいでもっと速いときもあるが蛍光灯のちらつきよりは遅い。細胞の脱分極、再分極のサイクルを表しているのか成因を知らないが、脳でおこるその現象そのものを脳自身が認識しうる点滅周期なのが面白い。オルファカッターの替え刃のような形を並べて組み合わせたギザギザしたジグザグ幾何学模様がその円周上に輝きながら一定周期の点滅をする。
片頭痛との付き合いは長く小学生の時から。記憶にある閃輝暗点の最初は小学校2年の時、学校帰りに目の前が見えなくなったと言ったら入院させられた。閃輝暗点は入院当日のみでその後なく、目もよく見えるし痛くも痒くもないのに日がな一日ベットで過ごす特権が与えられた。親が心配して日頃より手厚くしてくれた。差し入れで食べた上品なおはぎと粉吹の昆布の組み合わせが滅法美味しくてしばらく虜になった。何度もせがんだら「高いんじゃけえ」と怒られ、安いスーパーのおはぎとフジッコのしそ昆布みたいなのに変わった。病院の高層の窓から見る岡山の干拓に広がる田んぼの景色も心地よかった。交互に食べる餡子と昆布の佃煮の組み合わせ、本当に美味い、いや片頭痛の話だ。閑話休題。
閃輝暗点/ 片頭痛をもつことと、感受性が高いこととは関連し、その症状持ちの人が諸芸に秀でることが多く、天才には片頭痛持ちが多い。残念ながら私は天才に生まれつかなかったばかりか、ストレスや光や音に弱い、過敏であるという負の側面だけはしっかり持っている。私の話を続けて恐縮だが、皮膚感覚や痛みに大げさと言われることがよくあった。また、微妙な違いや気配を感じ、人の言いたいことを先回りして言い当てたり、標準語に見え隠れするお国の方言で地域がわかったりするから、接客で驚かれることがよくある。感覚が良いというのは苦労が多くなるだけで良いことはない。女性の生理とか、胃潰瘍かどうかとか、何を食べたかとか、微妙なニオイにまで効く鼻を持つので相手の嗅覚の悪さ、無自覚を黙認する連続である。参観日の香水地獄では頭痛と吐き気は必発、人工的な匂いは苦手、そうであるのに犬猫や人の体臭は多少強くても平気。遠足のバスのエアコン臭は秒で気持ち悪くなり、下手な運転をされれば先ず吐いた。私に運転手をさせれば酔わせない自信がある。長崎市から平戸に行く修学旅行のバス、外房の釣り船のディーゼルエンジンの排気臭と船酔い、ニオイで苦労したことは数知れない。
忙しくしていたら予定なく連休に突入していたと気づきました。来週休みだったんだー!!ラッキー!!リア充の皆様はおそらく海外旅行に温泉に、いいなあ。今から計画立てるか。
どうぞ良い連休をお過ごしください。
コメント
以前にも書いたかも?ですが、私も頭痛もちで、こめかみがドクンドクンと脈打ち、心臓がそこにあるような感覚で、頭が割れそうに痛い時があります。
でも、記事を拝読していて、yopioidさんより自分の方がマシかも?と思いました。
偏頭痛、、ない人には分からないあの辛さ…。
ご自愛ください。。。
コメントありがとうございます。同病相憐と言いますが、旅する栄養士サンもどうぞお大事になさってください。痛いですヨネ。栄養士さんの北大の記事を楽しみにしています。