メイクドラマのトラウマ

1996年、忘れもしない。11.5ゲーム差を巨人にひっくり返された。カープファンはそのトラウマを鬼畜米軍の原爆と同様に引き摺っている。

カープは新井監督に変わってから元気がいい。去年2位、今年は首位を走っている。ホームランは少なく、まるで高校野球みたいに全力プレーの小さいベースボール。守備が固く、投手のクオリティが高い。相手のエラーから得点し、ようやくもぎ取った僅差をカープは守り勝つ。よく訓練されていて、玄人好みの緊張感の途切れない野球をやる。全員が日替わりでヒーローになるが若い人の活躍も目立つし、ベテランもいい活躍をしている。なんであんな実力のないチームに勝てないのか、他のチームのファンが不思議がる。私にもよくわからない。

ブラックマンデーやリーマン・ショックなど暴落を味わったことの無い人は、トラウマがないから暴落に慌てる。私はメイクドラマというナイアガラ体験者、仮にここからカープの順位が落ちてもどうということはない。あくまで心理的な防衛で、それを望んでいるわけではないが。仮にそうなってもカープの通常運転だ。世の中に絶対はない。確率は0でなければ起こり得る、良い方も悪い方も。打力の低いチームが首位に居ること自体が偶然で、実力ではない。ここまでネガティブなことを書き連ねばならないあたりで、お気づきであろう、私は三度の飯よりカープが好きなのだ。

カープならやってくれるだろう、賭けても良い。このまま優勝するか、落ちていくかの2つのどちらか・・それ、全部ですやん、保険かけすぎ、両建てですやん。カープファンも長くやっているとこうなるのだ。