ガス料金はCFRで決まる

イワタニの短信を読んでいる中で、LPガス輸入価格の話が出てきたので整理する。

<メモ CP価格とMB平均値>

プロパンガスの輸入価格=CP(contract price)

CP=サウジアラビアでの船積み価格。これを元にガス料金が決まる。サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコが、プロパンガス産出国の入札価格などを基に決定。

(中国は関税回避のため米国からのプロパンガスを避けて中東に変更。トランプ政権になって原油価格が下がっているのに中東プロパンガス価格CPが下がらないのは中国からの需要と考えられている。)

もう一つのガス料金に反映されるのが米国MB(モントベルビュー)平均値(こちらは下げている)。

MBは、米国テキサス州モントベルビューで取引されるプロパンガスの市場価格。

モントベルビューってどこじゃ?

Googleストリートビューでモントベルビューの風景。こんな景色がずっと続く。アメリカ全土のプロパンガス原料が同基地に集められる。日本の輸入量の7割はアメリカ。

CFRは国際貿易条件(Incoterms インコタームズ)の一つで、売主が商品の代金(Cost)と輸送先の指定港までの運賃(Freight)を負担する取引条件を指し、買い手は商品が船に積み込まれた時点からリスクを負い、荷揚げ費用や保険料は買い手負担となる。つまり、インコタームズで保険は買い手が負担する。

このLPG取引での売り手負担分であるC+FR(コスト+フレート)、MBやCPにフレートを加えたものが、日本のガス料金の決定要因。

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