アダルトとアダルター

アメリカではかつて『緋文字(The Scarlet Letter)』、つまり姦通罪を表わす「A」の緋文字の入った布を胸に付けることを強制された時期があったようです。姦通者はadulteryまたはadulter。

adulter

ラテン語 語源 ad + alter
形容詞 adulter (女性 adultera, 中性 adulterum); 第一/第二変化 形容詞 (男性単数主格が-er)
姦通の、不貞の。(転じて) 偽物にせものの。

https://ja.wiktionary.org/wiki/adulter による

私たちが、もとい、私が大好きなadultとは実は別の語源で、アダルトは、ラテン語のadultusに遡り既知の通り成人の意味です。アダルトに姦通者の語源があるのかと思って調べ始めたのですが二つの語、アダルトとアダルターは違いました。

アダルトは「大人」「成人」の意味で、アダルターは「姦通者」です。アダルトビデオは成人向けビデオで、姦通者ビデオに限りません。アダルタービデオならそうなりますが・・

アダルトビデオという造語を創出したのが宇宙企画の小路谷秀樹監督という記載があり、比較的新しい言葉とやはり言えそうです。ポルノ、エロ、官能、などの術語を手掛かりに父の本棚を手探りしていたものですが、「アダルト」が我が検索語に加わったのはバブル前後という記憶は正しく、アダルトビデオの出現とともにであったようです。

アダルトという言葉に過剰反応する癖は、不惑や知命もすぎてなお消え失せませんが、調べた結果、アダルター「姦通者」は、ad+alterからで、アダルトとは違う語源からでした。alterはキーボードにもALTキーがありますが、変えるという意味で、別人、偽物という意味にも。adが方向を表してalterに別人という意味があるなら、奥さん以外に向かうってことになりますね。

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