警句

わかっているのに吸い込まれるように間違った方に行ってしまうことがある。人生の軌道にうまく乗っている時に、レールを外れたくなる抗い難い誘惑に駆られるためだ。破綻を面白がる傾向は完璧に何かをなしうる人の傾向であり、むしろ壊す事にしか面白味を見出せなくなっているからである。巷の病的完璧主義は実は完璧主義などではなく、完璧に至らぬ故の強迫である。そう考えるから破綻を楽しんでいる人の方が健全とさえ思える。破綻の誘惑に駆られる病理のほうが私の性には合う。綻びほどエロティックで面白いものはなく、元が完璧であればあるほど綻びのエロティックさの度合いは増す。

国東半島を歩いていたときになるほどと思った警句がコレ。

わかってていながら、敢えて間違える。その事についての内省的考察と私は曲解した。そんな事やったらいけんよ、わかってやっとんの?なんで?そりゃ、たのしいから。。敢えて破綻に向かう他人に向ける眼差しの体をとり、つまり警句の体裁をとりつつ、内省と自嘲の裏打ちを感じた。怜悧な自己洞察力を客体に向けた警句の形に昇華したこの小学生に個人的に文部大臣賞をさしあげたい。国東半島の知性恐るべし。もしかしたら優れたお母さんが手伝って、、、ならお母さまに総理大臣賞をさしあげたい。

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