腕の挙げ方を日頃意識しない。肩甲骨を脱臼骨折したあと、上肢挙上のリハビリをしている。
先生(理学療法士さん)のおっしゃる事 正しい腕の挙げ方への道筋。以下を要するに肩甲骨を下げて腕をあげよ、と。肩甲骨を先にあげないこと。
・痛みを避けようと、代償が入って間違った動きになっている。上腕二頭筋や首の筋肉を使って代償している。やめないといけない。
・肩甲骨を下げた状態(肩甲骨下制)から上肢挙上し始めるのが1つ目のコツ。最初から肩甲骨が上に動いてはいけない。肩甲骨を下制するために広背筋を使う、広背筋が固いとうまく動作できないから広背筋をストレッチしたりしよう。
・2つ目のコツとして前鋸筋を収縮して腕を前方(または右斜め前)に伸ばし、肘も伸ばした状態で挙上を開始せよ。前鋸筋を使ってなるべく遠くおおきく。体幹に腕を近づけずに離そう。
・前鋸筋と広背筋、僧帽筋の下部を使って肩甲骨を背中側、下側にひきながら大きく挙上しよう。
広背筋
肩甲骨下端から上腕近位部への枝がある。
前鋸筋
前鋸筋は肋骨(第1~第9)から始まって肩甲骨の裏っかわを経て肩甲骨の内側に停止する。肩甲骨を前外方に引き、肩甲骨が固定されていると肋骨を引き上げる作用がある。前鋸筋は別名”ボクサーの筋肉”。
腕を上げるために一見関係のなさそうな上記2つの筋肉は、肩甲骨を下制することで寄与する。肩甲骨が先に上がらないようにそれらを意識してほしい、と。肩甲骨が先に上がる代償動作が身についてしまっている、と。
筋肉の付着部を確認したが、一つ一つの筋肉に命じて動かすことはできない。日頃意識せずに連合運動している健側の自然な動きはありがたいことだ。
秋めいて来ましたね。皆様、どうぞ良い週末をお過ごしください。
コメント