うんぽん

うんこのことを「うんぽん」と言っていた級友がいた。小学校か中学校の頃私は福岡、または福山にいた。「うんぽん」と言っていたそいつ、かなりウケていたのは記憶している。その土地では使わないコトバだったから。

ポンジュースで有名な愛媛県、とりわけ中予では糞のことを「ポン」という。島伝いに海をわたった中予と福山とは人流もあり言語が近いから福山の級友であった気がする。それにしても「ポン(糞)」ジュースでいいのか、愛媛人よ、と小一時間問い詰めたい。

では、なぜ糞をポンと呼ぶのか。以下は私の妄想。

糞の読みはフンが基本だが調べるとベトナム語と閩南語と、中世および古代中国語ではfがpになる、つまり糞を「プン」と発音した。方言の辺境地域では古い発音が保存される法則がある。日本もその一つではないだろうか。


Southern Minとは、実際は「閩南語」のこと。下の地図、図1の空色部分つまり台湾とその対岸で使われる言葉。閩南語は中国語の発音の古い形を残している。とくに日常の話し言葉において。驚くことに閩南語は日本語の漢字発音と近い(台南など南部で古くから使われる「台湾語」の漢字読みは、日本語の漢字の読みかたに大変似ている)。日本語に漢字読みが入ってきた時代は古く、中国語の古い発音が本土で忘れさられたのに日本語と閩南語で使われているケースがある。

図1 Map of Min dialect groups identified by the Language Atlas of China( Own work Dialect groups from the Language Atlas of China, by Stephen Adolphe, Li Rong, Theo Baumann, and Mei W. Lee, Longman, 1987, ISBN 978-962-359-085-3, map B8.)

図2 wikitionary 「糞」の発音。

次の表はウンコを外国語でどう表すか。これもwikitionaryによる。字が細かくてゴメリンコ。

ベトナム語が近い。ベトナム語に漢語が流入したのは支配下であった唐代で、唐代の中国語発音をベトナム語に色濃く残している。そのためにfではなく古代発音に近いp、つまり、phan(糞)を残していると考えうる。

次は中世と古代の中国語の「糞」の発音、pで始まる。

妄想と言われても仕方がないのだが「南方から古い時代に我が国に流入した民が残した言葉が、わが日本語に部分的にあるのではないだろうか」と考えている。もちろんウンコがポンと出るからポンだよ~というオノマトペ説にも強く惹かれはするのだけれど(バカみたいな説だ、ウンコはブリブリと相場が決まってるんだヨ、ウンコが豆鉄砲みたいに出るかヨ)。

ポンジュースのポンではない方の中予方言「ぽん(糞)」について語源を考えてみました。私が珍説ばかり言うからといって、脱糞しないように。。ダップン、あ、punだ。いや、・・・これは撥音促音に続く場合に見られるただの変化です(例 一+本 イチホン→イッポン)。お読みいただきありがとうございます。

<参考>

Southern Min – Wikipedia
excrement – Wiktionary, the free dictionary
えひめ飲料 – Wikipedia

コメント

  1. agehamodoki より:

    「うんこ」を「うんぽん」で、そのルーツは南方ですか?解説を読ませていただくと説得力あります。実際のところはブリブリなんでしょうが、踏ん切りと言うか糞切りよく「うんぽん」で毎日過ごしたいです。

  2. yopioid より:

    おはようございます。清らかな朝です。こんな朝だからこそうんちの話にうんちくを傾け、ウンコをpon!と勢い良くひり出してスタートしたいものです。ヒリダス・・・アディダスと似てるダス。 尾籠な話でゴメンナサイ。