機内でキッズアニメを見る

広島から機内エンタメでキッズ用アニメをたくさん見た。クレヨンしんちゃん3本、アンパンマン3本、トムとジェリーを2本。隣の重役風のおじさんがPCを出して真面目に仕事をしているその横で。君は働きたまえ、私は遅い夏休みなのでアニメ三昧なのだよ。

アンパンマンの脇役天丼マンの頭部は丼でできており、健常時に天丼を容れているが、ばいきんまんに内容物を食われた途端、まるでアンパンマンの頭部欠損時のように栄養欠乏から弱体化する。仲間のソフトクリームマンが白いソフトクリームをうんこのようにトグロ巻きの要領で天丼マンの頭部に臨時補給したら復活。おそらく彼らの生化学は擬人的に糖質代謝であり、ソフトクリームと天丼とが互換しうる。NATO 5.56mm弾が自衛隊の89式小銃や20式小銃で使えるように。天丼マンの頭部内側面に小腸がそうするようにチュウチュウ、と。腸絨毛を介して吸収しているのだ。細かい凹凸の吸収組織をのし広げると東京ドームの広さ数個分に相当するという都市伝説のあれが備わっている。

トムとジェリーには夢遊病ネタが多い。今見たのはジェリーではなく小さいアヒルの夢遊病。月夜、アヒルはやおら夢中遊行しはじめる、トムが見つけて料理しようとするが、すんでのところでジェリーたちが助ける。アヒルはその晩何があったをかまるで覚えておらず感謝すらしない、お約束。トムとジェリーは学童期によく見たから展開が読め、既視感を覚えた。ところで病気ネタ(夢遊病)はポリコレにならないか。ディズニーがポリコレでつまらなくなったが、トムとジェリーまでそうならないことを祈る。

クレヨンしんちゃん、定番ネタ、みさえのおぱんつをやってた。みさえのおパンツが風に飛んでしんちゃんの家の噴水に落ちる。噴水を見に来た近所のななこちゃんにおばさんパンツを見られるのを恐れるみさえがドタバタする。駱駝色でダサいジャイアント馬場の深穿きみたいなオバパンツ。

次の話、幻の蝉を追いかけるフィールドワーク大学生と森で出会ったしんちゃん、金色のセミを見つけたらテレビ局が来て女子アナと会えるゾと大学生が唆し、しんちゃんはその気になる。大学生が探していた金色の蝉、アルビノと言わなかったが配慮なのだろうか。虫のアルビノは理屈では起きうるものの、見つけることはたいそう難しい。アルビノはラテン語のalbus(意味がwhite)から来ている。最近は配慮でperson/people with albinism(PWA)と呼ぶ場合もあるらしい。ハゲをAGAというようなものか。日本語では白子が俗称で白皮症が医学用語。

アルビノーニのアダージョという曲がある。アルビノーニさんの名前の由来はなんだろう。イタリアのエミリア・ロマーニャ州のアルビノーニ姓が最初。イタリアでは10世紀から11世紀にかけて世襲姓の使用が始まった。アルビノーニはイタリアの守護姓(patronymic surnames)のひとつで、父姓。アルビノーニという姓は、「青白い」または「純粋な」人に由来し、ラテン語で白を意味するalbusに由来するラテン人名Albinusアルビヌスの変種である、とのこと。ローマ帝国でブリタニアン属州で皇帝を僭称したアルビヌスは色白だったから若年時よりアルビヌスと呼ばれた。渾名みたいなものか。そんなに悪いイメージで使われているとも思えない。個人が個性と思っている場合もあるし、引け目に思う場合もあるから他人がどう呼ぶかは難しい。

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