Hazy IPA ヘイジーIPA

ビールの世界は奥が深く幅も広い、と認識を変えつつ有る。様々なクラフトビールを知るに及び、”キレとのどごし”という単一のベクトルの飲み物ではないと。ラガーと黒ビールぐらいしか知らなかったから。

ヘイジーIPAというビールはちびちび舌で味わって飲む飲み物で、一気飲みするような代物じゃない、もったいない、味があるから。ゆっくり飲んで、ビールがあたたまるほどに甘みが強くなり、苦味が減って変化する。最後の一口まで味があって温度で変化する具合を面白いなと思いながら転がす。どぶろくを飲んでいるときのように原始的な気分にもなれる。

キリンもサッポロもアサヒも、アメリカンラガーの系譜を汲む。明治の御一新のときやってきたお抱えアメリカ人によってもたらされた。ラガーという種類は美味しいのだが、ヴァイツェンは甘くバナナの香りがするし、エールは旨味がつよくて草の香りがするし、日本酒と焼酎ぐらい違う。使う麦によっても変わる。

最近はまりつつ有るこのヘイジーIPA、とろとろでネットリしていて口の中でまろばせて飲み込むと甘味と苦味がひとしきり口の中で明るいダンスをして喜ばせ、鼻腔をホップの青臭みや南国の果実のような、苦いグレープフルーツのような芳香がくすぐる。

流行りものには慎重に対し、相当な距離を置く私が強くおすすめする。これは一大事だ。何を言ってるのかわからんのじゃけど、美味しいよっ!て言いたいだけです。

これが、ビールである。ニューイングランドIPA。にごり酒のように、ネクターのように不透明。にごる成分は、タンパク質、ポリフェノール、糖のコロイド。濁っているのでヘイズ。「ヘイジー系でオススメありますか?」と聞いたりする。

ニューイングランド系のビールはオーツ麦を使っていてこれにタンパク質が多く含まれる。ヴァイツェンやベルジャンホワイトエールに使われる小麦もタンパク質が多い。ニューイングランドIPAやヴァイツェンは濁る要因は、麦芽の外皮(ハスク)に含まれるポリフェノールと、ホップに含まれるポリフェノールに由来し、たんぱく質の多い麦芽ほどポリフェノールは多く含まれる。また、大量にドライホップすることによりホップ由来のポリフェノールも通常のビールより多くなりコロイド状の物質を形成し、濁る。

今日のお気に入りは「伊勢角屋麦酒、ヘイジーIPA 未来」 仕上げのホップの香りも、苦味ホップもしっかりしていて、今日の体調だとこれがうまかった。二番目は「ケープコッドフォグ」友人はワイマーケットルブリンネクターが一番だと、ウンウンうなりながらうまいを連発して飲んでいた。これも美味しかった。

伊勢角屋麦酒 未来 (濁りで全く向こうが見えない)

場所を変えて、両国から千鳥足でスカイツリーへ。酔い醒ましのつもりが、世界の麦酒博物館スカイツリー店を偶然発見してしまう。また美味しいビールの悪寒がする。。。全く困っちゃうよな。。。あといっぱいだけ、と文句を言いつつ店内へ。

ホフブロイという。ドイツミュンヘンの国立のビール。国鉄みたいな感じで官営なのだ。オクトーバーフェストの公式ビール。マークがBUGATTIのマークに似てる。

BUGATTI LOGO - Google Search | ブガッティ, 乗り物
こちらはブガッティ

”国立”ビールというのが有るのだな。官営八幡製鉄所っぽい。王室御用達ブランドでもある。ヒューガルデンホワイトを更に濃く味わい深くした感じ。小麦の甘さと香りがあって苦味は少ない。度数も5%で低め。スッキリ飲める。焼く前の食パンの白いところをクンクン嗅いだようないい匂いと飲む時にバナナのような芳香とが感じられる。こちらも濁っている。濁りに条件反射するようになった。

ビール好きの友人に豆知識を授かった。アイルランドのギネスビールのマークはハープ(楽器)、ハープはアイルランドのシンボル。なぜそうなったか。古代にアイルランドに来たケルト人が使用していたことに関係するのだそうだ。

いつもお読みいただきありがとうございます。

コメント

  1. CarMac より:

    普段はお酒を飲みませんが、IPAビールが大好きです。

  2. yopioid より:

    ビルバオからコメントをありがとうございます!とても嬉しいです。
    Eskerrik asko Bilbotik emandako iruzkinagatik! Oso pozik nago.
    しかも日本語でありがとうございます。
    Eta eskerrik asko japonieraz.
    ビルバオに行ってみたいです。
    Bilbora joan nahi dut.