風邪と六淫

ふうじゃとりくいんについて。読めないですね!そう、昔の読み方なのです。

夏目漱石のこころを読んでいて、先生が風邪を引くところで、風邪を”ふうじゃ”と読ませています。

私は漢方には詳しくないですが、薬学の項目に”ふうじゃ”が出てくるので漱石サンは漢方がお詳しいのかもw病気がちだったし。

漢方医学における六淫(りくいん、外部からの疾病の原因)の1つで、現代のカゼは風邪(ふうじゃ)の範疇である。

六淫!、淫乱のミダラのイン!僕の大好きなエチエチのインじゃないですか!(反応しすぎ)

風邪(ふうじゃ)のくくりの中の小項目がカゼであるらしい。漢方というのはどうも概念的であまり好きじゃないんじゃが調べてみよう。外部環境要因が淫?ヘンタイとずいぶん違うゾ。そもそも淫とはどういう漢字なのだ、も含めて調べてみます。

漢方医学では、病気の原因を外因、内因、不内外因の3つに分け、外部(主に気候の変化)から病気を発病させる要因を六淫(りくいん)という。人間は季節により、風(ふう)、寒(かん)、暑(しょ)、湿(しつ)、燥(そう)、火(か)という6つの気候の変化を受けるが、それらを六気(ろっき)という。六気が激しく変化し、体の適応能力を超えるほど異常となり、発病の原因となる場合がある。このときの六気を、風邪、寒邪、暑邪、湿邪、燥邪、火邪(熱邪)と呼び、合わせて六淫という。

上の説明では別に「淫」はエロい意味じゃないんじゃん・・。古代の人も、風邪(ふうじゃ)が風に乗ってやってくるウイルスであることは突き止めていたようだ。まあともかく、外から来るのが淫。。期待外れだ!

113「淫」の字源・語源 : 漢字の字源・語源図鑑
Ⅰ-d 人間のイメージⅠ-d-18 「𡈼」Ⅰ-d-18-ⅳ [爪+𡈼]Ⅰ-d-18-ⅳ-ア 【淫】 *diəm➔yiəm(呉音・漢音イム)[字源]水が深く入り込む情景 [コアイメージ]じわじわと深く入る [意味]水がしみ込む*左図は[爪+𡈼]の篆文、右図は淫の篆文。[解説]

漢字の語源についてもう少し。

淫の篆文 漢字の字源・語源図鑑より引用

【淫】 *diəm➔yiəm(呉音・漢音イム) 
[字源]水が深く入り込む情景 [コアイメージ]じわじわと深く入る [意味]水がしみ込む

[解説] 淫は非常に語史の古い言葉で、古典に次の用例がある。

①原文:淫之以蜃。 訓読:之に淫するに蜃を以てす。
翻訳:[染色の際]それに水を染み込ませるのに蜃[貝の一種]を使う。・・・『周礼』考工記
②原文:罔淫于樂。訓読:楽しみに淫する罔なかれ。
翻訳:楽しみに耽ってはならぬ。・・・『書経』大禹謨
③原文:既有淫威 訓読:既に淫威有り
翻訳:すでに甚だしい威勢がある・・・『詩経』周頌・有客
④原文:冶容誨淫。 訓読:冶容淫を誨ふ。
翻訳:女性の美しさがみだらなことを教える。・・・『易経』繋辞上

淫の漢字のなりたち

水関連のサンズイ「氵」、爪は「手」を表し、壬は「伸びる」。爪+壬で、手を伸ばして容器に手をツッコンで手探りする様子、氵がついて、水がだんだんと深く入っていくイメージ

(浸水の浸に近いかも)

①水が深く染み込む、空間的に「深入りする」から派生して、心理的に「深入りする」物事に耽る、時間的に「深入り」長々続く、淫雨、そして抽象的に「深入りする」程度が深い意味での③淫威。楽しみに耽る意味が特化して、色事に耽る(みだらである)という意味(上の④)に転じた。④のイメージが強すぎ、現代は(ツーカおれは!)。

楽しみにふけって④乱れるのが「淫乱」なのだ。淫乱を私は「脱抑制的に常軌を逸した非日常的な様態(痴女)」だと思っていたけれど、「楽しみにふけって乱れる事」をいうまでのことであって、そもそも私の中にあった不必要に過剰に理想化された「淫」のイメージが一体全体なにを見て読んで形成され、漢字の語源まで調べるほどの憧憬および情熱になりえたのかはあえて伏せることとする。まあ、広辞苑で「おまんこ」とか卑語を調べるのが子供時分から好きでしたから。

まとめます。

・風邪(ふうじゃ)は六淫(りくいん)の一つの漢方用語。

・風が人間の体に深入りして生じるのが風邪。

・淫とは字源は「水の深入り」のことで、漢方医学では人間に深く入ると病をもたらす環境要因(外因)のことを六淫という。

・寒いのが深入りしてできるのが寒邪(低体温で免疫が落ちるやつか、単に低体温症か)、

・暑邪は熱中症とか無汗症とかか

・湿邪は水虫かな。

・燥邪は脱水症、乾皮症か。

火邪は暑邪とどうちがうのか、火傷かな。いわゆる体温計で計る発熱はケミカルメディエーターによる外因性に基づく二次性、または別の要因による内因性という気がする。

すいません、長々と。いつもお読みいただきありがとうございます。

さて、コリアンダーの芽が生えてきました。発芽まで一週間かかりました。

ミニトマトがなり始めました。

隠居じみた娯楽でトマト、ゴーヤ、バラ、朝顔などを育てています。

コメント

  1. たしかに「淫ら」ですね~。
    そんな風にも思いもしなかった。発想力不足…(^-^;
    しかし、そこから漢字の語源を調べるとはさすがです。
    私は調べようとも思わなかった…(^-^;

    火邪は分類に熱邪も含んでいて、温が強くなったものが熱邪、熱が極まったものが火邪で、
    熱邪は風熱、湿熱、暑熱で外淫、火邪は仰る通り内生で、心火上炎、肝火亢盛、胆火横逆ですね。
    五志の精神感情が激しすぎても火化して火邪になるので、韓国特有の「火病」も火邪なのかな?って思います。
    ま、平常心が長生きのコツってとこでしょうか(笑)
    って、yopioidさんに何説明してんだかって感じですね…。すいません。。。

    おぱいなぽう様だけでなく、トマトやコリアンダーも育てられてたんですね。
    コリアンダーいいですね~。
    自宅でタイ料理、パクチー増し増しできますね(^_-)-☆

  2. yopioid より:

    ご教示ありがとうございます。
    「火邪は分類に熱邪も含んでいて、温が強くなったものが熱邪、熱が極まったものが火邪で、
    熱邪は風熱、湿熱、暑熱で外淫、火邪は仰る通り内生で、心火上炎、肝火亢盛、胆火横逆ですね。
    五志の精神感情が激しすぎても火化して火邪になる」
    難しい!!勉強させていただきます。
    ・熱邪の極まったのが火邪
    ・火邪は内生
    ・心火上炎 しんかじょうえん ハートファイア!激おこぷんぷん丸って感じですね。古い・・
    ・肝火亢盛 かんかこうせい 「苦寒の薬物で肝火を退散させ、津液を滋養し、感情のうっ屈を改善する漢方薬を使用します。https://ootemati.com/b_koujyousen_k.html」
    ・胆火横逆 ぐぐったら中国の大学が出てきました。訳してみます。http://www.wuqingzhongyi.com/system/2021/01/03/030042333.shtml
    「漢方薬の「火」と「熱」2021-01-08 14:44出典:武清漢方病院 本文抜粋 一般的に、熱はほとんど外因性であると考えられています。火はしばしば内因性であり、心火上炎、肝火亢盛、胆火横逆など、内臓の陰と陽、気と血液の不均衡によって主に引き起こされます。」
    ・五志 コタロー漢方製薬HPより https://www.kotaro.co.jp/kampo/kiso/gozo/#gogyoshikitaihyou 五志(不調の時の感情、不調をもたらす感情) 怒 喜 思 憂(悲) 恐(驚)
    めったに使わない百度百科で「五志」、以下機械翻訳「五志は、5つの内臓に属する、5つの感情的な活動に分けられます。つまり、心臓は幸せ、肝臓は怒っている、脾臓は考えている、肺は悲しい、腎臓は恐れているということです。したがって、5つの内臓の機能が正常であるかどうかは、喜び、怒り、思考、悲しみ、恐怖の活動の変化に直接関係している可能性があります。喜び、怒り、思考、悲しみ、恐れの5つの意志の変化も、対応する内臓機能に影響を与える可能性があります。同様に、あまりにも多くの喜びは心臓を傷つけ、あまりにも多くの怒りは肝臓を傷つけ、あまりにも多くの思考は脾臓を傷つけ、あまりにも多くの悲しみは肺を傷つけ、そしてあまりにも多くの恐れは腎臓を傷つけます。」
    五志のうち「怒り」は肝臓に悪いんですニダね!

    バジルも育てていますよ。トマトと混植すると相性が良いみたいです。カプレーゼ、ガッパオライス、ジェノベーゼソースもできますよ!(妄想)

  3. さすがyopioidさん!
    すぐお分かりになってる!!

    激おこぷんぷん丸(笑)
    確かにそうですね!それです(笑)

    ・胆火横逆 ぐぐったら中国の大学が出てきました。http://www.wuqingzhongyi.com/system/2021/01/03/030042333.shtml

    ↑天津中医薬大学のサイトですね!!
    私は、北京中医薬大学の日本校だったんですが、北京に研修に行った時、
    自分達の通訳についてくれた女性が、天津中医薬大学の大学院生でした。
    日本語ペラペラですごい!!って感心しましたよ。

    ・五志 コタロー漢方製薬HPより 
    https://www.kotaro.co.jp/kampo/kiso/gozo/#gogyoshikitaihyou 

    ↑まさにこのページにある五行にすべてが当てはまるんですよね。
    感情、季節、味、さらには、色や方角まで。
    それを知った時、中医学ってすごいって思いましたね。

    そうなんです。「怒り」は肝臓に悪いニダ!
    怒ると気が上に上がるんですが、(怒即気上)
    気は一緒に血も動かすので、怒りすぎて血を吐くそうです。
    三国志で有名な周 瑜は、諸葛孔明に対し怒りすぎて、血を吐いて死んだそうです。

    あと、知人の先生が言ってましたが、先生の知人の高齢の方で、
    びっくりするぐらいの金額で土地が売れたと喜んでいたら、捺印する前に死んでしまったそうで、季節は夏だったそうです。また、夏に高齢者(つまり心臓が悪い)が、老いらくの恋をすると早く死ぬそうです。

    病院で暗そうな感じで前から歩いてくる人は、大体肺が悪くて、
    くよくよ思いつめる人は脾が悪いって言ってましたね(^-^;

    マリーアントワネットが断頭台でギロチンにかけられる時に髪が真っ白になったのも、
    激しい恐怖で白になった説明がつきますよね。(腎=恐・驚。色は白)
    五行だけでも感心させられることばかりです。

    バジル、トマトと混植すると相性が良いんですか!!
    料理も相性ばっちりですからね~。
    お腹が空いてきました(笑)

  4. 間違えました。
    白は、憂いと悲しみですね…(^-^;
    腎は黒でした。。。

  5. あ、でも腎虚だと白髪になりますよね。。。
    それは五志とは違うか…(^-^;
    なんか、グダグダですいませんm(__)m

  6. yopioid より:

    栄養士サン、すごい経歴ですね。
    ぜひ今後ともご教示いただけると幸いです。
    さて、周瑜は頭に血が上って死んだんですね、物知り博士!
    カノッサの屈辱でローマ教皇グレゴリウス7世が憤死しましたが、激おこぷんぷん丸のさなかに死んじゃった。
    憤死=怒りすぎて血を吐いて死ぬ。おそらく出血性胃潰瘍でしょうね。肝臓の悪い方だと食道静脈瘤破裂の可能性も。
    老いらくの恋のラクってなんでしょう。。。
    調べてみたら、上代日本語で連体形に「アク」をつけて名詞とした名残という大野晋さんの説があるようです。
    http://katagipepo.blog.fc2.com/blog-entry-339.html

    言う+アク →いわく
    思う+アク →思わく 思惑 
    願う+アク →願わく
    恐れる+アク →恐らく
    思える+アク →思えらく
    体たり+アク →体たらく

    あしたのジョーが燃え尽きて白くなってたのは、腎臓が悪かったのですね!(チャウチャウ)
    いつもコメントありがとうございます。

  7. いえいえ、そんなyopioidさんに教えるようなレベルではありません(^-^;
    周瑜の件は、中国人の北京中医薬大学の先生が言ってました。受け売りです(笑)

    グレゴリウス7世も怒りすぎて憤死だったんですか!!
    なるほど、出血性胃潰瘍。ストレスってことなんでしょうか。
    肝臓の悪いと食道静脈瘤破裂ですか!!
    勉強になります!!

    「アク」をつけて名詞ですか!
    老いらく…、老いた+アク、、、悪?
    やっぱり高齢者の恋は悪なんでしょうか(笑)
    興奮すると心臓に悪そうです…。

    あしたのジョーが燃え尽きて…。
    激しい情志で五臓は虚るので、燃え尽きて虚ったのかもしれないですね。
    (ってそうなのか??(^-^;)

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