2019年7月16日
羽幌に一泊、海鳥の楽園、ウニで有名な天売島へフェリーで。
はぼろ温泉サンセットプラザ、6時起床、朝ご飯は7時から荷物をパックし始める。朝食に出たイワシの甘露煮、生姜が効いていてめちゃめちゃうまい。昨日のニシンの甘露煮も生姜が効いて醤油が薄くて魚の味が良く感じられおいしかった。甘エビは山盛りにして取り放題だったがそんなに食べられるものでもない。魚を甘く炊いたのとか焼いたのなどをたくさん食べた。昨日夜入ったときにはわからなかったお湯の色が朝風呂ではよくわかった。黄緑色というかとても良い色。お湯の色が変わると質も変わるような気がする。チェックアウト、フロントで天気を聞いたところ午後晴れるでしょうと言われその通りになった。ご飯とお風呂でゆっくりしてたら0800の高速艇には間に合わず、0830のフェリーに。フェリー乗り場までは目と鼻の先、町が小さい。
船に乗り込むと二等室は椅子なしの床。皆ゴロゴロしている。映画の独房じゃないやつに新入りが来たようにジロリされたので、まるで動物のように後退りして別の部屋を探す。
特別室もあるが、入りにくい。デッキで風に吹かれてみる。が、寒くなり、船室へ。持参品のトイレットペーパーを枕にして、床にごろり。船室には船員と同じ服の人々、830の便だし、出勤かな?でかいキャノンのレンズを持ったおじさんも居た。食後の眠気で日記を書こうにも夢うつつとなり、焼尻島を過ぎてガバッと起きた。
天売島桟橋でママチャリをレンタルし、島を一周して桟橋にもどりウニを食べるプラン。自転車を借りるとき、「あー余裕だよ」とおばちゃんに言われ千円で借りる。ところがなんの坂道のキツイこと、担ぎやがったな・・・。次の高速艇が1330、回れるなら、それで帰ろう。慌てなくてもいい。
電動自転車の同い年ぐらいの方がいた。さっきの自転車屋の先客、手続きを先に終えて出て行った人だ。お互いに話しかけにくい感じなので、このときはそのまま会釈だけした。
ウミネコが子育てをしている場所につく。狙われたヒナの死骸が無数にころがっていた。両翼だけ、のこっていて、胴体と頭がなく、真ん中はつながっている。羽のところは食べにくいのかもしれない。ハーレーダビットソンみたいな、ヒノトラック見たいなマークに見えた。飛ぶ時の鳴き方と、地上でかわす鳴き方とそれぞれなんだかちがう。黒い鳥が仲良くしていた。
来し方を振り返る。坂がきつかった。電動自転車をチョイスされた方は押して上がっておりフウフウ言っていた。高度が急に上がる、ただひたすらに上がり続ける。
ヤナギランという寒い地方の植物。ランという名前がつくがランではない。
一つ目の赤岩展望台は崖の上にあり、降りて行くにも足がムズムズした。うみぞこが、まるで珊瑚礁のような青さで、砂地が白くみえたが、この赤い海食崖の砂礫だろうか。ウトウという珍しい鳥を見るだけのためにはるばる来る人もいるとのこと。天売島は、世界最大のウトウ繁殖地。繁殖のときにだけ陸に上がり、その他は海上で生活。ウトウは観光の目玉。5-7月がシーズン、訪れたときには繁殖が終わった後だった。巣穴を見ることはできた、もぬけの殻。
ウトウの巣穴、海と巣穴を往来するときに、他の鳥に食われてしまうとのこと。
次の場所は単眼望遠鏡が備わった観察小屋のある場所。観察小屋の柵の外に出て崖際で写真を撮ってる人もいた、見ているとヒヤヒヤした。切り立った岩場のてっぺんに鳥が並んでいる。パピヨンという映画のラストシーンのような海食崖の絶景。アイヌの人が腹を壊した時の煎じ薬の元になるエゾニュウが咲いていた。
他にも色々な鳥がいるけれど、馴れ馴れしいウミネコの印象ばかり残った。双眼鏡持ってくれば良かった。
電動自転車のYさんと追いつき起こされしながら、海鳥観察舎から行動を共にした。下り坂を降りきったあたりで天売島灯台へ、灯台コンプリートという趣味もあるらしい。
桟橋で自転車を返却時、おばさんが「しんどかった?ふふふ」とあざ笑う感じで面白かった。しんどかったと客がいうのを百も聞いてるはずなのに、ふふふと御愛想してくれた。
ウニ丼は私たち二人が最後で売り切れだった。後の客に申し訳ない。味は絶品という他なく、日頃食べているうにはなんだったのか、というくらい美味しく、それが、ご飯と等量に近いぐらい乗っかっていて、うにご飯というより、ご飯ウニというか、口に入れるたびにウニさんが喜ばしてくれる。これはウニドリームだ。ありつけなかったお客さんに「美味しい!」がバレないように食べた。
(たまたま思い出した画像 ウニドリーム)
殻を割ったばかりのウニ。ミョウバンの味は全くしない。壱岐のとれたてウニを子供の時食った感動を思い出した。雑味や渋みがない。
羽幌につくまでの船中、Yさんから北海道の旅行話など聞いているとあっという間に羽幌港についた。帯広がいいということ、道東を中心にまわっていたということ、知床の先端は船で行くということ、ゼンマイみたいな形の野付半島は道が付いていて、先まで行けること、城100選を去年コンプリートしたということ、などなど。北海道初心者の私に手ほどきをしてくださった。お仕事を伺ったら重工業の重役さんだった。行くたびに新しい観光地が出来ていてと、当惑気味におっしゃった。観光地として整備されることは興醒め、そこは大いに同意した。北海道らしい風景というのは、小麦畑などに、防風林、というのをきいて、はっと氷解した、一列に並んだ木々があってなんだろうなと思っていた、あれは防風林なのだと教わる。畑を守るためのもの。カラマツやかしわ。
雨風を耐え忍んできた堅牢な趣の民家。
海鳥が人や車を通せんぼ、聞きしに勝る海鳥の楽園。Yさんお元気かな。
お読みいただきありがとうございます。
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