三浦半島に遊びに行くならおすすめ、まぐろまんぷく券

京急電鉄の「みさきまぐろきっぷ」はコストパフォーマンスがいいのでおすすめです。カタメにいうと日帰りツアー商品です。自由度が高いです。

横浜駅など京急駅でみさきまぐろきっぷを買うと三枚発行されます。①三崎口駅までの往復京急電鉄乗車券(三崎口駅から三崎港のバスも乗れる)②まぐろまんぷくけん(食事券)③三浦・三崎おもひで券(商品券)、の三枚。

京急では「快特」が「特急」より速いので「快特」に乗り三崎口駅へ。平日の昼間の京急車内、工場勤務明けの風情の草臥れたおじさんが居る一方で、きらきらした業界人ぽい客がいて、まぐろきっぷのパンフレットを持ち、缶ビールをビニールで隠しながら楽しそうに飲んでいました。

三崎口駅が近づくにつれ、仕事帰りのおじさんたちは一人、二人と降りていき、三崎口駅まで残った乗客は、まぐろ目当ての人ばかり。浮かれた女子旅風の二人連れ、先程の業界人ぽい酔客、そして私達となりました。三崎口駅で城ヶ島・三崎港行の2番のバスに乗り、一つ山を越えそして下り、六キロ進むと港が見えてきました。

地図上の青マーク地点の店でまぐろ料理が食べられます。好きなお店を選ぶのですが、業界人ぽい人たちは三崎港の停留所で降りていきました。良いお店を知ってそうだ。私達はさらに城ヶ島停留所までゆくことに。海岸の景観を見たいから。

ご飯の前に、ダイエット。城ヶ島灯台周辺を徘徊しました。歩道が地層の上にあり、シマシマの地層の上を歩くという地質好きにはこれ以上ない贅沢を満喫できます。城ヶ島は日本の地質百選にも選ばれています。折り重なる地層の断端の上を歩きつつ漂着した宝貝などを拾いました。茶碗のかけらやペットボトルのキャップなども落ちています。波蝕に強い、黒く硬い地層が残り奇岩を形成、チョコパイが地面や海面から斜めに衝き出ているような形に見えます。お腹へってます。

これは茹でた豚バラっぽい。台湾の豚の角煮の彫刻を思い出す。

定食屋に到着。入ると女子旅の客と中高年の夫婦、作業員風の二人連れなどで賑わっていました。これだけの客を数人のおばちゃんが切り盛り、キャパオーバー気味のご様子。注文取りだけで愛想をしてる暇がなさそうな飯場的な雰囲気。メニューを見て品定めをして待ちましたがその必要はありません。くだんの「②まぐろまんぷくけん」を使う場合プリフィクストコースなのでした。カマ塩焼き、漬物、大根煮、まぐろ丼、そして味噌汁がセットになっています。

しばらくすると大根とべったら漬が運ばれてきましたが、可笑しかったのは、給仕のおばちゃんが、届ける順が覚えられない様子、こっちがはやいんだっけ?と客に尋ね、あとから来た客のテーブルに置いた品をごめんねと言いながらこちらへ、あとから必ずくるから!とわびる様子がなんとも言えずGOOD。程なくして、まぐろ丼を私達のテーブルに向かって持ってくる、やっと来たあ!とおもったら、フッと向きを変えて奥の客に。フェイントじゃなくて本当に迷ってる。

私達にカマ塩焼きが届いたときは「これね、ついてますから」と、さっき聞いた説明を再び、もう楽しいよ。

食事が終わった奥の女子旅の客が「まだ味噌汁が来ないんですけど」とおばちゃんに。あああっごめんねーと味噌汁だけ運ばれ、味噌汁だけをズルズル。やっと私達へまぐろ丼が来た時も、やっぱり遅く来た客にさきにお届け(笑)もう一つの丼は、食事を終えて味噌汁クレームをした女子旅のところへ奉公にだされたあと、私のところへ。絶対間違うよ、というところでお約束どおりに間違ってくれました。志村けんのひとみ婆さんと田代まさしの定食屋コントのようでした。

ご飯がおかわり無料のようで、隣の若い子二人におじさんの店員が、
「おかわりできますけど、しないですよね〜〜!!」
あの圧のかけ方すごかった。

「おかわりする人!」
私「ハイ!」

私の丼を覗き込んで
「まだあるよね、まだ早い」
「また(見に)来るね!」
と言って永遠に来ない。確信犯?w。サービスが良いのか悪いのか・・・。トルコアイス的エンタメ。残した丼の刺身をちびりちびりツマンでいるうちになくなった。

支払いのとき、味噌汁が僕らにも来なかったことを伝えたら、驚きの解決策、

「じゃあ、いまのんで!」

エエェェ(´д`)ェェエエ工工!!!

レジのところで味噌汁w器持ってよそおうとして、いやいや結構ですと言ったら焼きトンビおまけにするからね!と。ココで今飲んで!w神対応w。定石通りにしか出来ない棋士が天才棋士の一手に驚くような、まさに神の一手、神の味噌汁、神のみぞ知る。。でもね、海に来て味噌汁、アラ汁とか期待しちゃうし飲めなかったのは残念でした。

これくらいで良いと思うんですよね。チェーンの居酒屋やコンビニのマニュアル通りの挨拶には何一つ心がこもってはいないと感じる。ココではマニュアル無しではあるけれどその人の日頃の言葉で給仕、ぶっきらぼうだけど臨機応変でいい。すいません、フォローしようとしてますがしきれてない感、認めます。

おそらく、急に観光地化して、店側が人員確保などの対応がしきれていないのだと思いました。適当に力が抜けているんだけれど、それなりにテンパっていて、予測不能な動きが楽しかった。真っ直ぐ走らないクラシックカーレースがあったらこんな感じかも。ちゃんと運ばれてこないかもしれないという緊張感がいい。もぞもぞしながら待つ客たち。仮に来なくても「まあいいやw」って楽しめます。素人っぽいおばちゃんたちが頑張っている定食屋さんでした。

干潟も地層が。大根がおろせそう。

突き出た半島、ウミウの繁殖地。

馬の背洞門。

猫が好きな人にもおすすめの島です。でっぷりと肥えた白黒の猫たちが出迎えてくれます。

帰りにミサキドーナツ http://misakidonuts.com/ に寄り、かわいいドーナツを食べながら、女子力をアップしてきました。男ですけれどね♡きもっ♪

コメント

  1. photonspin より:

    豚の角煮の海岸も、コントの食堂も、何度も笑ってしまいました。おばちゃんのお話は他人事ではないのですが。笑 楽しい旅で良かったですね。

  2. よっちゃん より:

    コメントいただきありがとうございます。お昼前は、あらゆるものが食べ物に見える時間です。地層を豚の角煮と言ったのは同行の友人です。地質好きのわたしのイシ頭では思いもよりません、言われた時は笑い転げました。

  3. agehamodoki より:

    「まぐろまんぷく切符(券)」良いですねぇ!
    太平洋に突き出た当地は海鳥も観察できそうだし、
    東京単身赴任中に、行っておきたかったなぁ・・・

  4. よっちゃん より:

    いつもコメントいただきありがとうございます。
    風景、食事、電車、バス、に加えて温泉もあるようです。トンビは間近にたくさんいましたよ。
    ウミウの越冬地とのことで、岸壁が糞で白くなっていました。