左義長 さぎっちょ

知り合いの方が福井勝山出身とおっしゃった。地元に帰ると「さぎっちょ」があるのだと。さぎっちょという音、字はどう書くの?と聞いたら「よくわからないけど、左に義、人偏があったかな、どんどやきみたいなものです。」

以下調べてみると地域による呼び方の違いで、どんど焼き、とんど焼き、どんと焼き、さぎっちょ、左義長など、様々に呼ばれる、小正月の火祭りのことでした。正月のお飾りを焼き、その火で団子などを焼いて食べると無病息災、地域によっては神輿をぶつけ合ったり裸祭りを伴ったり、顔に炭を付けたりするようでバリエーション豊富。共通するのはサイノカミ様。そもそもお正月はサイノカミ様、歳神様をお迎えして、小正月にどんど焼きをしてサイノカミ様をお送りするもので、我々日本人の古いまつりに由来するようです。以下の起源説明も後付のような気がしてならない、全国にあるしサイノカミ様だもの、個人的には古代の出雲の大国があったころからのお祭りの名残、という気がします。

左義長 - Wikipedia

「左義長」

起源
『弁内侍日記』建長3年1月16日(1251年2月8日)、『徒然草』の「第180段」に見られることから、鎌倉時代にはおこなわれていたらしい。起源は諸説あるが、有力なものは平安時代の宮中行事に求めるもの。当時の貴族の正月遊びに「毬杖(ぎっちょう)」という杖で毬をホッケーのように打ち合うもの(「打毬」)があった。小正月(1月15日)に宮中の清涼殿の東庭に山科家などから進献された葉竹を束ねたものをたてた。その上に扇子、短冊、天皇の吉書などを結び付けた。これを陰陽師に謡い囃して焼かせ、天覧に供された。『故実拾要』によれば、まず烏帽子、素襖を着た陰陽師大黒が庭の中央に立って囃をし、ついで上下を着た大黒2人が笹の枝に白紙を切り下げたのを持ち、立ち向かって囃をし、ついで鬼の面をかぶった童子1人が金銀で左巻に画いた短い棒を持って舞い、ついで面をかぶり赤い頭をかぶった童子2人が大鼓を持って舞い、ついで金の立烏帽子に大口袴を着て小さい鞨鼓を前に懸け、打ち鳴らしながら舞い、また半上下を着たものが笛、小鼓で打ち囃す。毬杖(ぎっちょう)3本を結ぶことから「三毬杖(さぎちょう)」と呼ばれた。これが民間に伝わり、現在の形になったとされる。

日付
国民の祝日の成人の日が1月15日から1月の第2月曜日に変更されたことに伴い、地域によっては左義長を1月の第2日曜日または第2月曜日に実施するところもある。

福井県勝山市の勝山左義長(さぎっちょ)は毎年2月の最終土日に行われており、300年以上前から続いている。色とりどりの長襦袢を着て、「左義長太鼓」と呼ばれる太鼓を叩く。いわゆる「浮き太鼓」が特徴。勝山左義長のお囃子は、「勝山左義長ばやし」と呼ばれる。

勝山左義長ばやしでgoogleと、、きれいなお姉さんがペン回ししながら太鼓叩いてる。

本番は次のよう。見ているだけで楽しくなってくる。

奇祭「勝山左義長」と勝山市文化財のご紹介
奇祭「勝山左義長」と勝山市文化財のご紹介サイト

左義長(さぎっちょ)は、サイノカミさんと関係があるようだ。

文化財指定
神奈川県大磯町の左義長は国指定の重要無形民俗文化財で、セエノカミサン(道祖神)の火祭りとして、毎年1月14日近辺に大磯北浜海岸で行われている。松の内(1月7日)が過ぎると子どもたちは正月のお飾りを集めて歩き回り、青年たちはセエトの材料となる松や竹を調達する。 次いで、町内各所に大竹やおんべ竹を立て、町内境に道切りのシメを張るほか、セエノカミサンのお仮屋を作り子どもたちが籠る。祭り当日、町内各所のおんべ竹やお仮屋などが片付けられ、集められたお飾りや縁起物は浜辺に運ばれ、9つの大きな円錐型のサイトが作られる。日が暮れるとセエノカミサンの宮元や宮世話人が、その年の恵方に火をつける。この火で団子を焼いて食べると風邪をひかない、燃やした書き初めが高く舞い上がると腕が上がる、松の燃えさしを持ち帰って屋根に載せておくと火災除けのまじないになる、などともいわれている。

富山県下新川郡入善町上野邑町地区で毎年1月15日または、15日に近い日曜日に行われる「塞(さい)の神まつり」という左義長(火祭り)行事で、子供達が塞の神と呼ばれる男女一対の白木でできた木偶(でく)人形(デクノボー)を持ち「塞の神じゃ、大神じゃ、じいじもばあばも、ほこほこじゃ、来年むけや、十三じゃ…」と唄いながら地区内の家庭を回り、正月飾りや書初め、米、豆などを集め、火祭り会場では竹と藁で中を部屋状にして角錐に積み、集めてきた正月飾りや書初め、米、豆などを藁と共に中と周りに積み、最後に木偶人形(デクノボー)を中に安置し火を着ける。子供達が「塞の神じゃ、大神じゃ、…」と何度も繰り返し唄う中、木偶人形を完全に焼き尽くし灰になると終了となる。2010年(平成22年)3月には、「邑町のサイノカミ」として国の重要無形民俗文化財に指定された。

サイノカミの唄
さいのかみじゃ おおかみじゃ じいにも かあにも ぼくぼくじゃ らいねんもきゃ じゅうさんじゃ にょうぼううんだらしょうぶした おとこうんだら そ そ そだて

上の動画で6分30秒からサイノカミの歌が始まります。

島根県大田市五十猛町大浦地区に伝承される「五十猛のグロ」は、左義長(どんど焼き)と同趣旨の小正月の行事で、2005年(平成17年)2月21日に国の重要無形民俗文化財に指定された。

滋賀県近江八幡市の左義長まつりは3月14・15日に近い土・日曜日に、担ぎ手の男性が信長の故事によって化粧し、「チョウヤレ、マッセマッセ」のかけ声高く実施される。この左義長は据え置く左義長ではなく、三角錐の松明に、ダシと言われるその年の干支にちなんだ飾り物(五穀や海産物等すべて自然物で飾り付ける)を付け、松明の頭に「十二月」と言われる赤い短冊をつけた5 – 6メートルの竹を差して練り歩く祭礼である。地区毎に左義長を持ち、町中で左義長同士が出会うと、ぶつけ合う喧嘩が始まる。最終日の夜には担ぎ棒を除いて全て燃やしてしまう。国選択無形民俗文化財に選択されている。

岐阜県海津市の今尾(秋葉)神社で2月の第二日曜日に行われる「今尾の左義長祭」も大規模であり、岐阜県重要無形民俗文化財に指定されている。多くの「どんど焼き」や「左義長」の火祭りは小正月(1月14日・15日)を中心に年神を送る火祭りとして、正月飾り等を一定の地に積み、それを焚きあげる方式をとっているが、今尾の左義長は13の町内ごとに作成した青竹の作り物(竹お神輿または左義長という)を化粧をした若衆が各町内より秋葉神社まで担いだり、引いたり(吊り込み)して奉納し、その竹神輿を焚きあげるという特色のある神事で全国唯一の方式で行っている。左義長の大きさは、大人用みこしで直径2メートル、高さ5メートル、重さ1.5トンぐらいあると云われている。昭和55年(1980年)に岐阜県の「重要無形民俗文化財」に指定された。

東京都台東区鳥越にある鳥越神社の「とんど焼」

鳥越神社 とんど焼き -2022年- [祭の日]
2022年の『鳥越神社 とんど焼き』の祭り情報は祭の日でチェック!東京都台東区,新御徒町駅近くの鳥越神社で開催されます。画像や動画など祭り情報が満載です!地図や開催場所、周辺の祭りや盆踊り、イベント情報などの詳細情報も充実!

約10万人が訪れる大崎八幡宮松焚祭(仙台市指定無形民俗文化財)。1月14日夜に正月飾りを焼き、その火にあたると病気をせず健康で暮らせるといわれる。石巻市周辺では新生活運動により1970年代に前倒しが定着し、1月7日に行われる。松川だるまを新たに買い換えて、古いそれをどんと祭で燃やす習慣があるが、松川だるまの流通量が減少したのでだるまを燃やす習慣を持たない参拝者も多い。神火で餅を焼くということはなく、子供の祭りともされない。また、特に書初めを焼くということもない。寺社のみならず町内会などでも実施されてきたが、場所の確保等の問題で年々少なくなりつつはある。大崎八幡宮を初め、一部のどんと祭では「裸参り」が行われる。

国宝 大崎八幡宮:祭事 松焚祭
大崎八幡宮(おおさきはちまんぐう)は宮城県仙台市青葉区八幡にある国宝に指定された社殿を持つ神社です。 杜の都・仙台の総鎮守として伊達政宗公をはじめ歴代藩公はもとより、城下の人々から「厄除け・除災招福や必勝・安産」の神として篤く崇敬されてきました。松焚祭り(どんと祭り)の裸参りは仙台の風物詩として有名です。

さいの神・才の神焼き・歳の神 福島県会津、新潟県新潟市、東京都多摩地域、神奈川県川崎市ほか。会津地方では「歳の神」と呼ばれる。

福島県会津地方では1月15日に行われる。大沼郡三島町で行われる伝統行事は、「三島のサイノカミ」として国の重要無形民俗文化財に指定されている。

三島のサイノカミ 文化遺産オンライン

墨塗り 新潟県十日町市松之山。焼きを行った後の行事の名前から。稀な例。焼く対象を「賽の神」と呼ぶ。https://niigata-kankou.or.jp/event/2083


おんづろこんづろ 富山県黒部市宇奈月町下立(おりたて)の下立神社で行われる。燃え上がる炎が鶴の飛び立つ姿に見え、それが「おおづる、こづる」に、それが訛って「おんづろこんづろ」になった。

三九郎(さんくろう)長野県松本地方。同地方で道祖神の祭りを統括する神主「福間三九郎太夫」の名前にちなむといわれるが、他にも諸説ある。だるまは一番目立つ頂上付近に飾り付ける。旧来は1月15日に行われていたが、最近は学校の休みに合わせ、1月7日ごろ行われるところが多い。米の粉で作った団子「繭玉」を柳の枝に刺して焼いたものを食べ、無病息災の祈願をする。

三九郎|無病息災を願う小正月の行事|中信地区 | 長野県の情報【E-CURE】
長野県松本地方の伝統行事三九郎を写真と動画で。三九郎とは、正月飾りなどを焼いて無病息災を願う伝統行事です。全国的にも似たような行事がありますが、「三九郎」と呼ぶのは、長野県の中信地方だけのようです。県内の他の地域では「どんど焼き」などと呼ばれています。

かんがり、かんがりや 長野県南佐久郡川上村、南牧村。「神のお仮屋(かりや)」に由来か? 隣接する南佐久郡小海町、南相木村および北相木村には、これと名称が類似する「かあがり」行事がある。

原のおかたぶち - 信州の伝承文化 - 信州の文化財 - 八十二文化財団
長野県内の国または県の指定もしくは選択を受ける無形民俗文化財を掲載しております。県内無形民俗文化財を探訪する際にお役立てください。

墨付けとんど(墨付け神事) 島根県松江市美保関町片江地区。1月7日(2010年(平成22年)以降は1月第2日曜日)に行われる。神輿を持ち「チョーヤサー」と言いながら練り歩き、最後は神輿を持って海へ入る。その前の年に結婚した人やテレビのアナウンサーも海に入る。そして参加者や見物人の顔に墨を塗る。

片江の墨つけとんど | 美保関町観光公式サイト|島根県松江市美保関町
ガイドブックでは伝えきれないディープな美保関をご案内します。水木しげるロードから約15分、隕石、美保神社、美保灯台など見所満載です。 墨つけとんどについてはこちら。

あわんとり(千葉県南部・茨城県南部)

お焚き上げ(神社で行事としてする場合)
鬼火、鬼火焚き(九州)
おねっこ(宮崎県、鹿児島県)

おねび、おねび焼き(九州の一部)http://takahama.amakusa-web.jp/Diary/Pub/Shosai.aspx?AUNo=5053&Pg=11&KjNo=566 天草の高浜地区 おにび(鬼火)→おねぶ・おねび

おんべ焼き(単におんべとも)津久井浜、三浦海岸、北下浦、野比海岸など神奈川県

御柴灯(おさいとう)山形県

かあがり(長野県南佐久郡小海町、南佐久郡南相木村、北相木村)
かんじょ(新潟県村上市岩船)
さいと焼き(神奈川県横須賀市鴨居八幡)
さぎっちょ(富山県、石川県、福井県勝山市、岐阜県、高知県、福岡県八女市、京都府京都市左京区)
しんめいさん(広島県東広島市安芸津町)

道祖神祭り
とうどうさん(愛媛県東予地方)

【資料1】 『年中行事辞典』 西角井正慶/編 東京堂 1958年 <請求記号:384 /14>
【資料2】 『日本大百科全書』 小学館 1988年 <請求記号:031 /47 /17>
【資料3】 『365 日縁起・風習読本』 重金碩之/著 啓明書房 1988年 (愛媛県立図書館所蔵なし)
【資料4】 『東予市誌』 東予市誌編さん委員会/編集 東予市 1987年 <請求記号:K291.6 /4>

【資料1】で、”とうどう”を調べると、正式な名称ではなさそうで見当たらないが、”とんど”という名称が見つかって、そこをみていくと、主として正月に行われる火祭りの行事。爆竹の音や火勢を形容するどんど・どんどんなどいうことばの連想により、、「とうどうやとうど」というはやしことばをなまって、とんど、どんど、どんど焼きなどと行事の名称とするようになったものであろう。とあり、地方によりいろいろ呼び名は変わるらしい。左義長の行事をトンドまたはドンドと呼ぶのは畿内から中国・四国地方が多く、静岡・長野では、ドンド焼きまたはドンドヤ。茨城県には火祭りの小屋を鳥追小屋又はドンドン小屋と呼ぶ例がある。小倉市ではドンダラ焼き、中津市ではドンドロ祭、島根県ではドンドロ焼き、ドンドウロなどという。愛媛県周桑郡では円錘形に作るが、これをトウドウハンというのは「尊とさん」すなわちもとのはやしことばが保存されたものとみてよいであろう。と記されている。また、”どんどん焼”の項をみると地方により形式は多様であるらしい。
【資料2】では、”どんど焼”の項に”左義長”をみよとあって、”左義長”の項には、小正月を中心に行われる火祭り。正月の松飾りを各戸から集めて14日の晩ないしは15日の朝にそれを焼くのが一般的な方式である。社寺の境内、道祖神のそばや河原などで行われる。と記載されている。
【資料3】にも同様のことが記載されており、火祭りの一種で悪魔払の意味があるらしい。

各家庭の注連飾りを頭元の家や広場に集め、不足分は綯い足して”とうどうさん”を巻き上げる。巻き方は地域により特徴があるが、形は円錐形の小屋で上に竹をたてたものである。正月15日にはとうどうさんをはやす(燃やす)。とうどうと一緒に古い御札や吹き抜きもはやす。この時「煙が高く舞い上がる程」あるいは、「一緒に燃やした吹き抜きや紙片が高く上がるほど」幸福になるとか豊作であると信じられていた。また、とうどの火は非常に神聖視され、この火や灰で焼いた餅を食べると無病息災でその年が過ごせるといわれている。そのほか、消炭や注連飾りの灰を屋根に上げて、火事除けのまじないとする風習も残っていた。との事である。

レファレンス協同データベースより引用

とんど(奈良県、広島県、岡山県)
とんど焼き(近畿とその周辺、東京都)
とんど正月(兵庫県播磨地方)
どんと
どんどっぴ(千葉県印旛郡)

どんどや(九州)
どんど焼き(山梨県の一部地方、愛知県の一部地方、群馬県、愛媛県南予地方)
とんどさん(鳥取県、島根県)

とんどさん

どんどん焼き(山梨県の一部地方)
ほうげんぎょう、ほっけんぎょう、ほんげんぎょう(九州北部)佐賀、法華行からとも

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左義長の歌 富山県砺波地方で、童謡の「かごめかごめ」と類似した旋律で拍子木で調子をとり歌う。砺波地方というと五箇山。。。「かごめかごめ」の歌詞も「コキリコ節」の歌詞もよくわかっていないらしい。

もう幾つ寝るとお正月♪ 歳神様が正月に山から降りてこられます。小正月には「左義長」or「とんど焼き」をして歳神さまをお送りしましょう。お盆みたいに魂を呼んで送り出すみたいなものですね。今年は広島に帰らないけれど帰りたくなったよ・・・。

では今年もあと少し、がんばりましょ~

コメント

  1. CHIRICO より:

    どんど焼きも各地で特色があるものですね。
    だろうなとは思っていましたが、やはりサイノカミ由来でしたか。
    出雲のDNAを感じます。

  2. yopioid より:

    由来のわからないものをあれこれ考えるのは面白いです。
    支配者の歴史は上書きできても民間信仰までは手が回らないと思います。
    五十猛のグロという伝承が今も五十猛の地で続いているそうです。
    モンゴルのパオみたいなのをこしらえて神様を待つ。
    形式は色々でも同じ「どんど焼き」をしているのが面白かったです。

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